「90%助かる」手術、「10%死ぬ」手術

成功したら「90%助かる」手術、失敗したら「10%死ぬ」手術。
あなたはどちらの手術を受けますか。

じっくり考えてもらえばわかるように、実はこの2つの手術は、どちらも同じ内容の手術です。
しかし、たとえ内容が同じでも、見せ方や表現を変えるとずいぶん印象が変わりますね。
このような心理作用を、「フレーミング効果」と言います。

フレーミングのフレーム(Frame)とは、絵の額縁(フレーム)のことです。物事をどのようにフレームで切り取るかによって、見え方が変ります。 つまり、フレーミング効果とは、物事の本質とは別に、どこにスポットを当てて強調するかで印象が変わる効果なのです。

冒頭の、成功したら「90%助かる」手術、失敗したら「10%死ぬ」手術の選択問題は、フレーミング効果を扱う上で有名な事例です。 もう一度詳しくみていきましょう。

あなたが重い病気になって医師から手術を勧められます。ただ大きな手術は不安です。… 続きを読む

「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」

アメリカのコラムニストであるデイビット・ブルックスは、人間の美徳を「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」の2つに分けました。 さて、「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」とはどのような美徳なのでしょう。

「履歴書向きの美徳」とは、出身大学、職業、会社経歴、職歴、昇進、資格、表彰、資産・・・といった外面的な成功を示すものです。 一方、
「追悼文向きの美徳」とは、例えば、人に親切だったか、誠実だったか、正直だったか、そして、勇気があったか・・・といった内面的な美点を示すものです。

私たちは、ともすれば、外面的な成功や将来のことを考えるのに一生懸命です。仕事で目標を達成したい、もっと権限のある立場・役職に就きたい、もっとたくさんお金がほしい、大きな家に住みたい、車がほしい・・・。 ですから、「履歴書向きの美徳」については、私があれこれ言う必要はないと思います。
おそらく、いつもそのことを考えているのでしょうから。

しかし、「追悼文向きの美徳」についてはどうでしょうか。
おそらく、あまり考えたことはないと思います。… 続きを読む

突撃しなくてよいレジ

突撃、セルフレジシリーズ?の最後は、突撃しなくてよいセルフレジです。
レジがないコンビニがあるのです。
そうです。「Amazon GO」です。

2018年1月22日にAmazon GOの1号店がアメリカ・シアトルにオープンしました。
Amazon GOは、「レジがないコンビニ」なのです。

Amazon GOでは、店に入る前に、スマホに入った専用のアプリを電車の駅に入るときのように読み取らせます。… 続きを読む