通知表は、子供の良いところだけ書こう

通知表には子供の良いところだけを書く、それが鉄則だと考えています。

産経新聞の「解答乱麻」というコラムに、向山洋一先生が「通知表を見たらまずほめよう」というタイトルで書いています。
どう通知票を書くのか、わかりやすく明快なので、紹介します。

「通知表に書くことには、いくつかの約束事がある。教師としての心構えだ。
通知表には、子供の良いことを書く。具体的なエピソードをそえてである。
子供の悪いことは書かない。」

通知表には子供の良いところを書きます。
その理由を向山先生は次のように述べます。

「通知表は、多くの人は一生持っているものであり、後になって、知人、子供などが見ることがある。
だから、良いことを書いて、悪いことは書かない。」

この向山先生の言葉はよくわかります。
私が学期末、通知表をもって家に帰ると、祖父はそれを仏壇に供えて?いました。
それほど大切で重要なものだったのです。
もちろん、今でも、すべての通知表をとってあります。

では子供が何か悪いことをしたり、なかなか勉強が身につかなかったら、どう保護者に伝えたらよいのでしょうか。

「もちろん、子供に欠点があって、指導したり、伝えなくてはいけないこともある。
それは、通知表に書くのではなく、個人面談などのときに、注意深く、話すのである。
一生残るであろう、通知表には書かない。」

通知表には書かないで、面談でていねいに伝えるのです。

しかし、通知票にどうしても悪いことを書く必要があるときは、どうするのでしょうか。
向山先生は、悪い書き方とよい書き方を示します。

「例えば、次のような書き方は良くない。
『授業中、熱中するあまり、友人の発言に、ヤジを入れたり、指名されないのに意見を言ったりします。』
これは、次のように書くべきなのだ。
『授業に熱心に参加します。発言も活発で友人の意見にも、すぐに反応して発言します』
子供の意欲的な学習態度を温かい目で見ることが必要であり、そのことを好意的に伝えることが大切なのである。」

子供が行ったことへの見方を変えれば良いのです。

しかし、これは通知票の表現をどうするかという「小手先の」問題でないと思うのです。
もっと深く、「普段からの」子供への接し方の問題だと思います。

産経新聞 「解答乱麻」
http://bit.ly/2CJoOnC