「夏のうしろ」 栗木京子

昨日と同じく、神奈川県立高校の国語の入試問題に、栗木京子さんの作品が掲載されていました。

夏のうしろ、夕日のうしろ、悲しみのうしろにきつと天使ゐるらむ

(「夏のうしろ」 栗木京子)
いい歌だなあと思いました。
そして、くさることなく、じっとがんばろうという気になりました。

栗木京子さんのことを知らなかったので、調べてみました。

代表作は、以下の作品。

観覧車 回れよ回れ 想ひでは 君には一日 我には一生

(「水惑星」 栗木京子)
一日は「ひとひ」、一生は「ひとよ」とよみます。

なんだか甘酸っぱいです。
こんな歌もありました。

舟遊びのやうな恋こそしてみたし向き合ひて漕ぎどこへも着かず

観覧車、ボート・・・
とっても甘酸っぱいです。

でも、栗木さんは、こんな歌も作っているのです。

苦しみののちに来る夏 真ふたつに背中が割れて飛べる気がする

理知的であり、かつ、強いと思います。