用事があって、神奈川大学に行ったら、麻疹(はしか)についてのポスターが大々的に掲示してありました。
タイトルは「麻疹(はしか)抗体もってますか」です。
麻疹(はしか)が沖縄を始めとして、流行しています。
麻疹(はしか)が怖いのは、麻疹(はしか)は、空気感染をする非常に強力な感染症のため、教室などで感染者と同室になった場合、抗体のない人はほぼ100%の確率で発症するということです。
ただし、麻疹(はしか)の抗体をもっている人はかかりません。
そこで、予防接種によって、人工的に抗体をもってもらう制度ができました。
ここで、微妙なのは、麻疹(はしか)の予防接種が1回だった人がいることです。
実は、麻疹(はしか)ワクチンは、1978年から定期的な接種となり、子ども達に接種がされたのですが、当初は1回だけの接種とされていたのです。 しかし、1度だけの接種では免疫がつかない人が、5%未満存在することが、後になって判明しました。
麻疹(はしか)ワクチンの2回接種は、2006年からです。
また、同時にその時点で、中学1年生と高校3年生に追加で2回目のワクチンを接種しました。
とすると、その時点で、高校を卒業している人達には、2回目の接種がなされなかったことになります。
これが、現在26歳以上の人達なのです。
なお、40歳以上の人達は定期接種でワクチンを接種する機会がなかったのですが、多くの人が、はしかに自然感染しているため、麻疹(はしか)の抗体をもっています。
すると、ワクチン接種1回の「空白地帯」は26歳から39歳となるのです。
ぜひ、母子手帳を見て、予防接種の回数を確認しましょう。
ちなみに、予防接種は
MMR(麻疹:measles、おたふく風邪:mumps、風疹:rubella)ワクチン
もしくは、
MR(麻疹:measles、風疹:rubella)ワクチン
という名称です。