私の知り合いの須貝 誠先生が、「32校で教壇に立ったから分かる「本当によい先生」の見分け方」というコラムを書きましたので紹介します。 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55260
須貝先生は、「本当によい先生の見分け方」を五つ提示しています。
1 消しゴムで消させるかどうか?
2 ミニ定規を使わせるかどうか?
3 宿題を出すかどうか?
4 自作プリントで授業するかどうか?
5 黒板に「めあて」を書くかどうか?
これは、
1 消しゴムで消させない先生がよい先生
2 ミニ定規を使わせる先生がよい先生
3 宿題を出さない先生がよい先生
4 プリントで授業しない先生がよい先生
5 黒板に「めあて」を書かない先生がよい先生
ということなのです。
では、
このうち、消しゴムを使わせるかどうかについて、以前に書いたこともありますが、書いていきます。
「消しゴムを使わない生き方」 http://supervisor-ex.com/L90494/b100/11261
消しゴムを使わせるかどうかは、特に算数において重要です。
須貝先生は、割り算の筆算の「仮商」を例に出して、消しゴムを使わせない方がよいと言っています。
277÷33のような計算を筆算でするときだ。
一の位に仮の商として9を立てる。33と9をかける。297になる。次に引き算をする。ところが、277から299を引くことはできない。商を9から8にしなければいけない。このとき、消しゴムで消せば、ぐちゃぐちゃになる。 私なら、277÷33の筆算全部に×をつけて、最初から筆算をやり直させる。
消しゴムを使わなければ、計算の足跡が残るから、どこを間違えたのか分かる。
この「計算の足跡が残るから、どこを間違えたのか分かる」というのがとても重要なのです。
消しゴムを使ってはいけない理由は、どこで間違えたかわからなくなってしまうからなのです。
間違えても答だけが書いてあっては、どこで計算がおかしくなったのかが見直すことができません。
ノートをきれいに書こうとし過ぎる子や、間違えや誤字をいちいち消しゴムで消す子は、算数の問題がわかる・できるようになるという本来の目的からはずれています。
「×の数だけかしこくなるんだよ」と励ましてください。
そして、気持ちよく×をつけて、計算をやり直させましょう。