センター試験の鉛筆は、なぜH,F,HBに限るのか

競馬場のマークカードについて調べたので、ついでにセンター試験のマークシートについても調べてみました。
なぜ鉛筆でなくてはいけないのか。なぜ鉛筆の濃さまで指定しているのか。疑問でした。

平成30年度センター試験Q&A「所持品について」の項目です。
http://www.dnc.ac.jp/center/faq.html#syojihin

受験票・写真票のほかに試験時間中,机の上に置けるものは,次のとおりです。
・ 黒鉛筆(H,F,HBに限る。和歌・格言等が印刷されているものは不可。)

なぜ、H、F、HBに限るのでしょうか。
おそらく、読み取りの機械で確実に読み取れる濃さが、H、F、HBの黒鉛筆で書いたマークなのだと思います。
2Hや3Hなどの薄い鉛筆だと、読み取れない可能性があります。

では、なぜもっと濃いBや2Bの鉛筆ではいけないのでしょうか。
それは、間違えてしまって消しゴムで消して訂正した場合、濃すぎることによってきれいに消しきれずに誤認識してしまう可能性があるのです。

でも、鉛筆でなくシャープペンシルを使用しても、支障はないと思うのですが。
これについては、「所持品について」の項目にこう書いてあります。
・ シャープペンシル(メモや計算に使用する場合のみ可,黒い芯に限る。)

シャープペンシルをマークシートに使用してはいけないのです。
マークシートの読み取りの機械は、鉛筆の芯の成分である黒鉛の炭素が光を吸収することによって、マークの塗りつぶしの有無を判定します。 鉛筆の芯の成分は100%が黒鉛なのですが、シャープペンシルの芯の成分は黒鉛と高分子樹脂の混合なのです。
ですから、シャープペンシルを使うと高分子樹脂の成分により誤認識してしまう可能性があり、マークシートへの使用を禁止されているのです。

でも、技術的には、競馬場において優秀な読み取りができているのですから、濃かったり、薄かったりしても読み取れると思います。 また、消し方がゆるくて、二重のチェックになっていても、その場でチェックミスを訂正できる仕組みは構築できると思うのです。

ちなみに、韓国のセンター試験はPCペンという専用マジックペンを使うそうです。
もし書き間違えて、答えを訂正するには、監督官の人に言って修正テープを借りて修正します。これは、面倒な気がしますね。