鉛筆のH、Bという記号は何を表しているのか

今日は、鉛筆の濃さについてです。ここのところ、鉛筆の話題が続いています。
さて、鉛筆のHとかBとかいう記号は、何を表しているのでしょうか。

三菱鉛筆の「鉛筆なんでもQ&A」には、こう書かれています。
https://www.mpuni.co.jp/museum/qa/mistery05.html

えんぴつについているH、B、Fといった記号は、芯(しん)のこさとかたさを表すもの。
HはHARD(ハード:かたい)、BはBLACK(ブラック:黒い)の略字で、Hの数字が多いほどうすくかたい芯を示し、反対にBの数字が多いほどこくやわらかい芯を示します。 FはFIRM(ファーム:しっかりした)という意味で、HとHBの中間のこさとかたさを持った芯のことです。

ちなみに、鉛筆の濃さ(硬さ)はJIS(日本工業規格)で以下の17種類が規定されています。
9H、8H、7H、6H、5H、4H、3H、2H、H、F、HB、B、2B、3B、4B、5B、6B
9Hが一番薄く(硬く)、後ろにいくほど濃く(軟らかく)なります。
(ただし、三菱鉛筆では、10H〜10Bの22種類を製造しています。)

さて、鉛筆は黒鉛と粘土でできていることは、昨日説明しました。
では、鉛筆の濃さ(硬さ)は何で決まるのでしょうか。
それは、材料の粘土と黒鉛の割合で決まるのです。
例えば、HBの場合、黒鉛7に対して粘土3です。
粘土の割合が多ければ多いほど、芯は硬く色は薄くなります。

以前は、HBがスタンダードの鉛筆でした。実際、鉛筆の全生産量の半数ほどを占めていました。
しかし、現在では全体の2〜3割にまで生産量が下がっています。
そして、2Bの生産量が現在では一番多くなっているのです。

なぜでしょう。
それは、小学校で、HBではなくBや2Bの鉛筆を勧めているからだと思います。
私も、そうしていました。

濃い鉛筆の方がクッキリ、ハッキリと書けて、目にバチンと、アタマにストンと入ってきますよね。