くねくねの手すり

先日、浅草の駅に行ったら、駅の階段に設置されている手すりが不思議な形のものに変わっていました。
くねくねとうねっていて、まるで巨大なちぢれ麺みたいな手すりでした。
これまではまっすぐの手すりだったのに、このくねくねの手すりになったのにはどんな意味があるんだろうと思いました。

実はこのくねくねの手すり、ユニバーサルデザインの手すりだそうです。
お年寄りの方々や、体が不自由な方に使いやすい形態がくねくねなのです。

まず登りの時、まっすぐな手すりだと、上に引っ張るための力が入りにくいのです。
このくねくねの手すりの垂直部分をつかむことで力がきちんと入ります。

逆に降りの時、まっすぐな手すりだと、しっかり体を支えようとしても前につんのめってしまうことがあります。
このくねくねの手すりの水平部分を持つことで、きちんと体を支えることができるのです。

このくねくねした手すりは「クネット」という製品です。
http://www.qunetto.co.jp/about/

「クネット」は駅ばかりでなく、デパートなどの商業施設や公園の階段に設置されるようになってきました。全国各地で設置が進められているので、見たことがある方も多いと思います。 そして、小学校や中学校にも採用されているところがあるのです。

くねくねと少しばかり不思議な感じの手すりですが、形を工夫することで、楽に体を引き上げたり支えたりすることができる優れものです。

もし、校舎の修理・改築等、手すりの手入れをするチャンスがあるのだったら、ぜひ採用していただきたいです。
足の不自由な子を担任した経験があるので、こんな手すりがあのときあったらとつくづく思います。