理科専科をしながら教務主任をしていた時、早めに仕事が終わってエアポケットのようにまとまった時間が手に入った時にやっていたことがあります。 それは、たまりにたまった過去の書類を捨てることです。
過去の書類といっても、自分の書類ではありません。過去の教務関係の書類です。
その過去の教務関係の書類は私の机の背後にあったキャビネットを埋めつくし、そして職員室の後方にあった別のキャビネットを埋めつくして、扉をパンパンに膨らましていました。
私は教務主任になった時から、いつかその書類を片付けようと考えていました。
あまりにも古くて意味がない書類だったからです。
学校の公務文書には保存年限があります。その保存年限が過ぎたら、さっさと捨ててしまえばいいのに、十年以上前のものも保存してあったのです。
さて、
よくご存知でしょうが、書類を捨てるといっても、分別しなければ捨てられません。
書類を取り出して紙ゴミに、プラシック製品はプラゴミに、ホッチキスは取りはずして小さな金属ゴミに分けます。
その上で、技術員さんに大量の紙ゴミが出るからと謝って捨てていきました。
「捨てられない」心理的圧力の一つは、
「未来に使うかもしれない」
です。
保存してあった書類が、何かの時に役立つかもしれないと考えるのです。
しかし、その時は決してやって来ません。
もう一つの「捨てられない」心理的圧力は、
「過去から業績(思い出)を残しておきたい」
です。
ずいぶん前に在職していた職員が、一生懸命作ったであろうカリキュラム、研究発表の冊子、紀要・・・
その業績(思い出)に執着して、捨てられないのです。
しかし、その業績(思い出)は、もう役に立ちません。
書類を処分することは教務主任でなくても、自分の分担の書類ならできます。
適正な保存年限を過ぎたものは、いさぎよくポイしましょう。