このメルマガで、10/28に話題にした、文部科学省、平成29年度の「児童生徒の問題行動」の調査結果では、小中高校における暴力行為が過去最多でした。 特に、小学校の暴力行為が、急速に増えていることが調査結果でわかっています。
しかし、
全国的に見ると、小学生の暴力行為が増えている中、大阪市では、前年度と比べて241件も減っているのです。
「平成29年度 大阪市小中学校における暴力行為・いじめ認知・不登校数」
http://supervisor-ex.com/L90494/b300/13301
大阪市は、どのような施策を行ったのでしょうか。
大阪市では、2017年度に、「学校安心ルール 大阪市のスタンダードモデル」として、「やってはいけない行為」「学校としての対応」等を明示して、子供、保護者の理解を促してきたのです。
その「基本的な考え方」はこう示されています。
「学校安心ルールは、あらかじめルールを明示することにより、子どもたちがしてはいけないことを自覚したうえで、自らを律することができるよう促すことを目的として作成したものです。」
ここで、重要なのは、
「あらかじめルールを明示」
したことです。
これまで、当たり前のルールと考えられていた「人の物を勝手に使わない」や「落書き」は「してはいけないこと」だと明示したのです。 もはや、それは「当たり前」ではなくなってきたのかもしれません。
また、
もう一つ、重要なのは、
「してはいけないこと」をした場合の「学校等が行うことができる対応」を明示
したことです。
私は、こちらの方が重要ではないかと考えています。
「教えなくても、わかっているはず。そんなの当たり前。」てはすまなくなっている気がします。当たり前と思えることでも、きちんと教えるというスタンスはよいと考えています。
人のものを盗まない、人を傷つけないは、基本ルールですのにね。これは実は『自分が』安心して暮らすためのルールだということを、教えることも必要かもしれません。
学校も時代に応じてこの様に対応していくのが良いと思いました。ルールの提示と対応に納得です。同時に、日本の規範意識の低下も感じました。
例えばいじめの問題。被害者側の保護者は、加害者側に指導しろと言います。もちろん指導はします。しかしそれが十分ではないと主張します。つまり実質制裁をしろと言うのです。学校は裁判所ではありません。そんなことできない。学校の権限を明確にすることは大切だと思いました。
保護者と同じ方向を見て、協働して子どもを育てるために、必要だと思いました。