年末に、東京の村野聡先生と一緒に講座の検討しました。
村野先生は子供たちに、作文の技術を習得させたいと念願している先生です。
ここでは、村野先生が持参した作文指導のレポートを読んで、そうだと得心したので紹介します。
そのレポートには、こう書かれていました。
「教科書には1年間の中で十数時間の大単元が2つ、8時間程度の中単元が1つ程度取り上げられています。
40時間ほどの時間をかけて3つの作文しか書くことができない構成である。
1単元1大作主義であり、「記念誌的作文指導」である。」
私は、この「記念誌的作文指導」という言葉に、大きく相槌を打ちました。
「そうだよなあ、まるで卒業文集みたいに、1つだけみがき上げるように作文を書かせるよなあ。うまいこと言うなあ。」
何度も何度も見直して書き直したり、友達と見合ったりして長い時間をかけて、たった1つの作文を書く。
一方、1つずつには短い時間しかかけず、その代り、たくさんの作文を書く。
どちらが、作文技術は身につくのでしょう。
それは、たくさん作文を書く方です。
技術は繰り返さないと身につかないからです。
村野先生は、以下のように作文の指導過程の基本方針を示しています。
教科書の作文の指導過程と比較しながら、示します。
教科書の作文の指導過程
1 情報収集
2 構成
3 記述(作文)
4 推敲
5 共有
これを、村野先生は、以下のように簡略化します。
1 情報収集 なし・教師が示す
2 構成 型を示す・教える
3 記述(作文)
4 推敲 しない
5 共有 一応する(よい作文を印刷して全員に配布する)
そして、記述(作文)のところを、スモールステップで何度も書かせるのです。
3 記述(作文)
教科書の例文を写す(型を理解する)
↓
型にしたがって、一部だけ実作する
↓
型にしたがって、全部を実作する。
これって、昨日、私が話題にしたAIの学習と同じではないですか。
「たくさん繰り返すことで、作文のパターンがわかっていく」
のです。
「記念誌的作文指導」を見直しませんか。
先生の書かれたこのステップと同時に、
耐性を付ける手立てがとっても大事と感じています。
続ける、慣れる。
半分強制的ですけれど、必要かなと。
確かに、大量に書くためには、「慣れ」が必要ですね。