「報告する文章」にふさわしい表現とは

今年、平成31年度の全国学力・学習状況調査を、遅ればせながらやってみました。
A問題とB問題に分かれていたのがなくなりましたが、国語は、なんとなく、全部B問題っぽいです。

さて、
今回の国語問題において、「条件に合わせた」記述式の問題はどのようなものだったか、興味がありました。

問題 「公衆電話について」
三 次の条件に合わせて書きましょう。
・「2 調査の内容と結果」の(1)と(2)の両方から言葉や文を取り上げて書くこと
・「報告する文章」にふさわしい表現で書くこと
・書き出しの言葉に続けて、四十字以上、七十字以内にまとめて書くこと

まず、「2 調査の内容と結果」の(1)と(2)の2箇所から引用することが条件です。
これは、(1)「けいたい電話を使うことができないときに必要とされている」(2)「きん急のときにも使うことができる」です。 わかりやすいです。
これを、一つの文にするわけす。

しかし、次がわかりにくいのです。
「報告する文章」に「ふさわしい表現」とは何なのでしょう。

実は、これはそんなに難しいことではなく、「敬体」で書くということです。
これって、これまでの学習状況調査でも、もったいぶった言い方で、結局「敬体」で書くということだったことを知っているのに、また、考えてしまいました。

正答例と誤答例をみてみましょう。

(正答例)
公しゅう電話は、主にけいたい電話を使うことができないときに必要とされていたり、きん急のときにも使うことができたりするからです。

(誤答例)
公しゅう電話は、主にけいたい電話を使うことができないときに必要とされていたり、きん急のときにも使うことができたりするからだ。

(誤答例の解説)
【解答類型3】は、「2 調査の内容と結果」の(1)と(2)の両方から言葉や文を取り上げて書かれている。しかし、「報告する文章」にふさわしい表現で書いていない。

なんだい、「です」と「だ」の違いですか。
要は、敬体で統一して書くことを求めているのです。
普段から、敬体、常体の統一は、子ども達に意識させていきましょう。

平成31年度 全国学力・学習状況調査 解説資料
https://www.nier.go.jp/19chousa/pdf/19kaisetsu_shou_kokugo.pdf