卒業式練習での語り「人生の14秒間」

小学校では、もう少ししたら、卒業式の練習が始まると思います。
子供たちを卒業式の練習に臨ませる際、やはり趣意説明が必要です。それがなければ、厳かな行事のために、形式ばかりを指導しても、結局心がついていきません。

各クラスでは、卒業式の意義のような話をするのでしょう。
しかし、6年生担任は、その卒業式練習の際にも、ちょっとした趣意説明の語りをするとよいです。
さりげなく、しかし、重々しく語れたらいいと思っています。

一つは、大北修一氏の語り。
これは、主に「「はい」という返事」についての語りです。

人生の14秒間という話をします。
みなさんが式台に上がって「はい」と返事をし卒業証書を受け取り、壇を降りるまでの時間がほぼ14秒です。

この14秒間はあなたに人生のスポットライトがあたる瞬間です。
保護者はカメラをあなたに向け続けるでしょう。
写真なら何枚も、ビデオカメラなら、じーっと撮り続けるでしょう。
もし「はい」の返事が自分の予想以上に大きければ(来てよかった)と思います。

先生もこの間、自分の息子の高校の卒業式に行ってきました。
280人も卒業生がいるので、壇には上がらずその場で「はい」と返事をするだけでした。
それでも、その「はい」を聞くために行ったようなものでした。
そして、その「はい」が親ばかでしょうが、予想以上に大きくて「よし!」と思いました。
たった1秒のことでしたが、行ってよかったと思いました。

みなさんは14秒もあります。
どうかその時間を精一杯立派につかってほしい。
お世話になった人のために感謝の気持ちを込めて、14秒間を演じてほしい。