卒業式練習での語り「家族の視線」

小学校では、6年生担任は、卒業式練習の際にも、ちょっとした趣意説明の語りをするとよいです。
さりげなく、しかし、重々しく語れたらいいと思っています。

今日は、私、渡辺喜男の語り。
これは、主に「卒業証書を受け取ってからの所作」についての語りです。

かつての私の勤務校では、卒業式の際、卒業証書をもらう6年生は、自分の席を立ち、ぐるっと回って職員に礼をして、登壇します。 そこで名前を呼ばれたら返事をして、中央で卒業証書を受け取ります。
受け取った後、ステージの反対側で一端止まってから降壇します。
そして、来賓に礼をして、ぐるっと回って自分の席につくのです。

そんな卒業証書をもらう一連の練習の際、こんな話をしました。

この体育館に800名くらいの人が集まります。そして、その800名の人があなたが返事をして、卒業証書をもらうところを見ています。

でも、卒業証書をもらってステージに反対側に行ってすっと止まる姿や、来賓の方々にていねいに礼をする姿は、一人か二人をのぞいては誰も見ていません。

ただ、その一人か二人の視線は、800名の視線以上の鋭さと熱さだと思います。

その一人か二人は、家族です。応援してくれる家族です。

その家族のためにも、端から端まで凛として、ていねいに行動しなさい。