子供をテキパキと動かしたかったら、教師の指示もテキパキと短く

子供がテキパキと動く。そんなことを先生たちは望みます。
よく考えると、テキパキと動く時は、先生の指示もテキパキと短いです。

そんなことを考えさせてくれたのが、教育サークルの冊子「いぶき」に祖父江開氏が書いた原稿でした。

それは、「フェイディング〜徐々にさりげなく〜」という内容です。

そこで、祖父江氏は二つの例を紹介しています。
一つは、声の大きさを少しずつ小さくしていく方法です。
それまで、大きな声だったのを小さくするのです。

もう一つが、先に述べた「テキパキと短い」指示にしていくやり方です。
こんなふうに祖父江氏は、やり方を示します。

【例:百人一首さっとやらせたい】
「朝の百人一首を始めます!」と大声で指示していたならば、少しずつ声を小さくする。
または、指示の言葉を短くしていく。
(1)「朝の百人一首を始めますよ。みんな 席について!」
(2)「朝の百人一首、始めます。」
(3)「朝の百人一首。」
(4)「朝、百人。」
(5)「朝百。」
(6)(指示なしでいきなり空札を詠む。)
このように、段階的に指示を短くしていく。

これは、いわゆる「言葉を削る」と言われているものです。

ここでイメージしてもらいたいのは、「朝の百人一首を始めますよ。みんな 席について!」と言っていては、子供はテキパキと動かないということです。

「朝百。」と短く言うことで、子供は反応良く動きます。

子供をテキパキと動かしたかったら、教師の指示もテキパキと短く言いましょう。