「ある時の感覚を引きずってしまう」子への対応

自閉スペクトラム症の子には、様々な「感覚過敏」による問題行動が起こります。
教育トークライン2021年6月号に、給食を食べている途中で嘔吐してしまったことから、給食を食べられなくなった子の事例を、宮尾益知ドクターが紹介しています。

この給食を食べられなくなった子の場合、嘔吐した時の喉の奥の感覚が残ってしまっていて、給食を見るたびにその感覚を思い出してしまうと宮尾ドクターは説明しています。

それだけでなく、周囲が「気分はどう?」「吐きそうにならない」などと声をかけることによって、その時の感覚を思い出してしまうとも宮尾ドクターは言うのです。

このように「ある時の感覚を引きずってしまう」ことは、皆さんもあると思います。
転んだ時の痛みや、失敗した時の気持ちもそうだと説明がありますが、確かにそうです。

では、このような「ある時の感覚を引きずってしまう」子への対応はどうすれば良いのでしょうか。

宮尾ドクターは、

「嫌なこともあったけれど、それはあの時(過去)のことだよね」

と、気持ちを切り替えさせるために、

「大丈夫」「そういう時もあるよ」のように、「気にさせない」対応することが大切だと

言っています。

いやな感覚を思い出させない言葉かけが重要なんですね。

教育トークライン
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