こだわり行動のアセスメントと対応1

自閉スペクトラム症の子のこだわり行動は、教師を悩ませます。
何にこだわっているのかわからなかったり、はたまた、そのこだわりをどう抜け出させるのかわからなかったりします。

教育トークライン2021年7月号において、そんな「こだわり行動のアセスメントと対応」について小嶋悠紀氏が書いています。

小嶋氏は、こだわり行動を四つに分類しているのですが、今日はその中の2つを紹介します。

まず、
ファンタジーに没頭するタイプ。
独り言を言っていたり、何かのアニメのセリフを言っていたりします。
私は、独り言のタイプの子を担任したことがあります。
自分の世界で夢の中で遊んでるのです。

このタイプへの対応を、小嶋氏は、このように書いています。

「まずは、教師もファンタジーの世界に付き合うことがとても大切である。すると、そのファンタジーを使って、現実世界に戻ってくる支援ができる。頭ごなしに叱ると、そのファンタジーの世界により没頭してしまう。」

ファンタジーの世界に付き合うとは、そういう世界に没頭していることに共感をもち、その共感をその子に伝えるということだと思います。 具体的な対応は、そんな共感の後なのです。

次に、
こだわりで動けないタイプ。
何かしらの理由によって動けなくなるタイプです。
動けなくなった理由を聞いても、答えられません。

動けなくなる子供は、言語の IQ が低いことが多いので、そのこだわり話すことが難しいと小嶋氏を言います。
ですから、教師がそのこだわりを予測して、言ってあげることが重要なのです。
そのこだわりを予想して指摘した後で、適切な行動を伝えます。

経験上、ファンタジーのタイプの子も、こだわりで動けないタイプの子も、こちらの話を聞けるようになるまでに 、けっこう時間がかかります。 ぜひ、根気よく対応してほしいです。

教育トークライン
https://em-tr270.com/L90494/b300/113671