昨日、話題にした「ブルシットジョブ」(クソどうでもいい仕事)の3つ目のタイプである「尻ぬぐい」タイプには、実は、目の前にいる人が引き起こすミスを尻拭いする仕事以外の仕事があるのです。
それは、前任者も含めて、以前からある仕組みの欠陥を、修正してこなかったことから起こる後始末の仕事です。
提唱者のグレーバーによる例だと、
「社内のネットワーク設備の欠陥がいつまでも修正されることなく、それゆえにウェブベースと紙ベースの二つの作業が並行して存在しながら、仕事が倍加する」
なんてことです。
これは、オフィスの例ですが、学校においては、
「以前の担当者が作ってしまった仕組みの欠陥」
を修正してこなかったことから起こる後始末が、「尻拭い」の仕事となります。
今、思い浮かぶことをあげますね。
校長先生の肝いりで初めてしまった行事、例えば、マラソン大会や漢字検定といった、危険性を伴うもの、本来学校が行うものでないものがあります。 保護者にとっては、行事といったら毎年あるもので、楽しみにしたり、学校を当てにしたりするようになるので、ずるずると続けることになりがちです。
また、学校の行事に安易に保護者ボランティアを入れる仕組みがある学校があるかもしれません。
本来は職員だけで行事は実行できるのに、なまじ保護者ボランティアを入れることによって、文書配布や会合や時間調整などに、ものすごい手間と時間をかけることになるのです。
いかがでしょう。
自分が作った仕組みではない仕組みに、振り回され、虚しい仕事をしたことはないでしょうか。