「兎 美味し」「和菓子の恩」

小学校の音楽で、文部省唱歌の「ふるさと」を歌います。
しかし、そもそも、この歌は大正時代に作られた歌で、歌詞が文語調です。音楽の授業で歌詞の意味も教えるのですが、勝手に思い込んでしまうと、自分の解釈が優先するようです。

それで、

兎 追ひし 彼の山
小鮒 釣りし 彼の川
夢は今もめぐりて
忘れがたき故郷

の「兎 追ひし」の歌詞を、なぜか「兎 美味し」と思い込んで、「うさぎの肉って、うまいんだな」なんて、ずっと思っていた人の話を聞きました。 食いしん坊ならではの、そんな歌詞の思い込みだと、共感しました。

加えて、こんな人がいると知って、これも食いしん坊だなとおもった次第です。
それは、同じく古めかしい卒業式の定番である「仰げば尊し」です。

それで、

仰げば 尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾年
思えば いと疾し この年月
今こそ 別れめ いざさらば

の「我が師の恩」の歌詞を、なぜか「和菓子の恩」と勘違いして思い込んでしまって、ずっと、先生にごちそうしてもらった歌だと思っていたという話も聞きました。 これまた、食いしん坊です。

それにしても、これからは、この「和菓子の恩」のことを思い出して、しんみりと歌えなくなりそうです。