嫌いなものでも食べさせたほうがよいのか?

NHKの番組で、信州大学医学部の本田秀夫氏が、発達障害に関するQに答えています。

昨日は、動画についてのQ(悩み)でしたが、今日は、「給食」についてです。

それは、多くの保護者、教師が抱くQです。

「食べ物の好き嫌いが激しい。これは、がんばって嫌いなものでも食べさせたほうがよいのか?」

これについて、本田氏は、100%「NO!」と断言しています。
本田氏は、いわゆる偏食に対して、強く指導することは「一切」しない方がよいと言っています。

これは、その子が「味覚過敏」(知覚過敏)で、ある食べ物が食べられない場合があるからです。
もう、おわかりですが、好き嫌いは「わがまま」ではなく、本当に「食べられない」のです。
それを、食べなさいと無理強いすることは、もう「拷問」のようなものだと考えた方がよいです。

このような子にとって必要なことは、まず、安心して食べられることです。無理せず、食べられるものを食べ、食べられないものは残してよいということを、実感することが最優先なのです。

そんな食べることの「安心安全」に慣れることで、しだいに新しい食べ物に挑戦してみようかという気持ちが芽生えてくるのです。

要は、じっくり待つことが重要なのです。

私は、本田氏の言うことに、これまでの経験を踏まえて同意します。

食べるという人の生理に関わることを無理強いすることは、結局よいことを引き起こさないのです。