基本的欲求は、人によって大きさが違う

昨日は、選択理論心理学の「5つの基本的欲求」を取り上げました。
重要なことは、この説では、それぞれの欲求の強さ(大きさ)が一人ひとり違うとされていることです。

5つの「基本的欲求」は次の通りです。

・愛・所属の欲求
・力・価値の欲求
・自由の欲求
・楽しみの欲求
・生存の欲求

選択理論心理学関連の著書を書いている渡辺奈津子氏は、湯のみ茶碗・コップ・ビールジョッキの例えで説明していました。

例えば、愛・所属の欲求が小さい(湯のみ茶碗)男性と、愛・所属の欲求が大きい(ビールジョッキ)の女性が、付き合っていたとします。

すると、愛・所属の欲求が大きい女性はなかなか満たされない(ビールジョッキがいっぱいにならない)ので、四六時中一緒にいてほしいと思います。また、常に自分の方を見ていてほしいとも思います。 しかし、愛・所属の欲求が小さい男性は、少しの間一緒にいるだけで満足(湯のみ茶碗がいっぱいになる)ので、彼女と一緒ではなく、一人でいても全然だいじょうぶなのです。

このまま相手のことを理解していないと、「バトル」「トラブル」が起こるのは目に見えていますね。

このような基本的欲求の大きさの「すれ違い」は、相手も自分と同じように満たされたいと考えることから発生します。

自分にも相手にも基本的欲求はある。
しかし、その大きさは違う。
そんな違いがあることを、人間関係を考えるときに忘れてはいけないのです。