「列挙」を教える「見たこと作文」

昨日、若い先生へのコーチングの際に、「列挙」の作文技術について情報提供したという話題を取り上げ、「列挙」の型を示しました。

この「列挙」の最もやさしい型は、

一つ目は〜
二つ目は〜
三つ目は〜

ですね。

さて、この型を、どう教えていくかです。

いろいろなアプローチがあると思います。
例えば、「ねこはかわいい」という論題に対して、理由を三つあげさせるやり方もあると思います。

でも、低学年にもやさしいアプローチなら、「見たこと作文」があります。
村野聡氏が開発したアウトライン作文教材の一つです。

「見たこと作文」とは、あるものを観察して気づいたことを記録・報告する作文です。
授業では、あるものを見せて、どんなことでもいいから、気づいたことをたくさんノートに書かせます。
そして、その中から三つ選んで書かせる(「列挙」させる)のです。

例えば、

かんジュースを見て次の事に気づきました。
一つ目は、かんにふたがついています。
二つ目は、かんの前に動物の絵がかいてあります。
三つ目は、かんのふたの近くに点字がついています。

となります。
このように、一つ目、二つ目、三つ目と、見たこと・観察したことを列挙していくわけです。
これなら、どんな子でも、みんな書くことができます。

もし、この作文をふくらませるのなら、列挙の内容に続けて、感想や疑問などを付け加えていきます。