「情けは人のためならず」「雨模様」「号泣する」の意味

今日も、続けて、文化庁の令和4年度の「国語に関する世論調査」について、取り上げます。
https://em-tr271.com/L90494/b300/122571

今日は、「情けは人のためならず」「雨模様」「号泣する」についてです。

まず、「情けは人のためならず」について。
その本来の意味はどちらでしょうか。

(ア)人に情けを掛けておくと、巡り巡って結局は自分のためになる 46.2%
(イ)人に情けを掛けて助けることは、結局はその人のためにならない 47.7%

これは、本来は(ア)なのですが、現在は逆転して、(イ)で使われていることの方が多くなっています。

次は、「雨模様」について。
その本来の意味はどちらでしょうか。

(ア)雨が降りそうな様子 37.1%
(イ)小雨が降ったりやんだりしている様子 49.4%

これは、(ア)です。
ところが、現在は、「降りそうな」ではなく「すでに雨が降っている」という認識の人が多いのです。

そして、「号泣」について。
その本来の意味はどちらでしょうか。

(ア)「大声を上げて泣く」という意味 30.3%
(イ)「激しく泣く」という意味 42.1%

これも、(ア)です。
号泣の「号」は、「大きな声を出す」という意味なので、ただ激しく泣くのではなく「大声で泣く」という意味なのです。

しかし、現在は、「映画館で号泣した」なんて言い方をするので、「声」については考えていない捉え方がされています。

こうやって改めて意味を指摘されると、あれっ、他の人達は私とは違った意味で使っていることがわかりました。

皆さんは、どう捉えていましたか。