一人だけの卒業式も大切

ほとんどの小学校では、もう卒業式が終わっているのだと思います。 でも、実は、様々な事情があって、2回目の卒業式を行うことも、けっこうありました。
それは、不登校だった子がみんなと一緒に行う卒業式には出席できなかった場合などです。 そんな不登校だった子も、卒業式が終わって少したってから、卒業証書を受け取りに学校に来ることが多く、そのときに短い卒業式を行ったのです。
もちろん、体育館で行うわけではありません。 校長室で行うことが多かったです。
卒業式が終わって、職員は三々五々、自分の仕事にとりかかっているのですが、それでも、声をかけて、担任だけでなく、関係する主だった職員に集まってもらいます。
私が教務主任だったときは、そんな一人だけの卒業式ですが、他の子達に行ったそのままをできるだけ再現して行っていました。
「開式の言葉」 そんな重々しい言葉が、校長室に響くように言うわけです。
さて、 「校長先生の話」はもちろん、校歌斉唱や国歌斉唱もキーボードをもちこんで、できる限り歌うようにしていました。
そして、 「卒業証書授与」では、その子の名前を呼んで、校長先生から卒業証書を受け取ってもらったのです。
一人だけでも、卒業式はその子と保護者にとっては、大切な式です。 せめて、心に残るよう、職員みんなでできる限りのことをやりたいと思っていました。