「内発的動機づけ」はどのように発見されたのか2

「外発的動機づけ」の研究のために実験をしていたら、「内発的動機づけ」が発見されたということを取り上げ始めました。
そのハーロウ教授の「外発的動機づけ」の研究のための実験というのは、有名な「代理母の実験」ではなく、スキナーの行ったような、刺激・反応を複雑にしたものでした。
ハーロウは、掛け金や留め金、蝶番などの一連の仕掛けによって構成されたパズルを檻の中に置いて、そこにサルを入れたのでした。 ざっくりいうと、サルたちの問題解決能力を実験しようとしていたのです。
ところが、実験は意外な方向に展開しました。
サルたちは、このパズルに熱中したのです。 その上、サルたちは、そのパズルの解き方を発見したばかりでなく、一度解いたパズルを元に戻す方法まで発見しました。 そして、サルたちは、この行為を何度も何度も行ったのでした。
ここで特徴的なのは、そこにはパズルを解くことへの報酬があったわけではないということです。 サルたちは、人に報酬をもらっていたわけでもなかったのです。パズルを元に戻すことも求められていませんでした。
ハーロウ教授は、この結果に対して、次のように言っているのです。
「それを楽しんでいるようだった。パズルを解くために彼らは何時間も費やし、まるでその活動をすること自体が「報酬」であるかのようだった。」
サルたちは、パズルを解くこと事自体が楽しかったのです。
そして、ハーロウは、このような現象に対して「内発的動機付け」という名前をつけたのでしたある。
それにしても、サルたちが、自由意志?で、知的好奇心?にしたがって、やりたいから、楽しいから行動するなんて、とってもステキで、こんな能力があるからこそ、知的に発達し、生き延びることができるのだなと思いました。
神様が、こんな「内発的動機づけ」をもつように、人間も造ってくれたのだと思うと、深く感謝したいです。