低学年の子ども達に指導するとき、「こうさせたい」と思っても、ピタッとくる言葉が浮かばないことがあります。
そんなとき、次善の次善の次善の策として、便利な言葉があるんです。
それは、「一番いい・・・」です。
1年生など、時間がたつにつれて、だんだん姿勢が悪くなっています。机に上に、突っ伏す子も出てきました。
そんな時、こんな風に言ってみたことがありました。
「はい、1番いい姿勢になりなさい。」
とたんに、ピンとした背筋の伸びた姿勢になりました。
朝の挨拶。
ひとりひとり名前を呼んで、「はい」と返事をしてもらいます。
そんな時、こんな風に言ってみたことがありました。
「はい、1番いい返事をしてくださいね。」
みんな、「ハイッ」と歯切れよく大きな声で返事をしました。
グループごとに音読発表会。
一生懸命、みんなで力を合わせて音読の発表会をしました。
終わってから、グループで記念撮影をします。
そんな時、こんな風に言ってみたことがありました。
「はい、一番いい笑顔で写真に写ろうね。」
どの子も、満面の笑顔でポーズをとりました。
こんな風に、いろいろと使えます。
「一番いい待ち方をしてください。」
「一番いい座り方をするんですよ。」
「一番いい書き方で名前を書くのです。」
などなど。
さて、
小田原の高橋優先生が、1年生を担任した際の実践を冊子にしています。
その中に、こんなことが書かれています。
1年生にとってはテストも初めて。少し、非日常空間です。
私は、テスト前に次のように子供に指示を出す時があります。
「今からテストをします。1番いい鉛筆でテストをしなさい。」
何をもって、1番なのかは、甚だ疑問なのですが、1年生は、あれだこれだと、鉛筆を選びます。
「よし、これでやる」と意気込む1年生を見ると、なんだかほっこりとします。
「わ−い1年生担任」高橋優著
こういう実践、私は大好きです。