トラブル・いやなことを待ち構える

毎日、これまで当たり前と思っていたことが壊れていきます。

授業中に列をまたいで、大きな声でしゃべる。
友だちの消しゴムを平気でとって、投げつける。
・・・

乱れたクラスとはこんなものだと思っていても、やはり、そのたびに心はショックを受けます。
そして、その心のショックはボディーブローのように効いてくるのです。

当たり前を変えたらよい。
そんなことを熊本の椿原正和先生に教えてもらいました。

これまでの当たり前は、「何もいやなことが起こらない」
これからの当たり前は、「いくつかいやなことが起こる」

具体的には、次のことをやりました。
毎朝、黒板の端に丸を10個書いて、いやなこと・トラブルを待ち構えまるのです。
そう、いやなこと・トラブルが10個起こって当たり前と考えるのです。
そして、いやなこと・トラブルが起こるたびに、その丸を塗りつぶしていきます。

こうすると、心の受け止め方が変わってきます。
「おう、早々に来ましたか」
「連続攻撃ですか。3つ続きました。」
予想して待ち構えているから、いやなこと・トラブルは不意打ちではありません。
すぐに冷静に対処することができ、こちらの立ち直りも早くできるのです。

「先生、その10個の丸は何?」
と、子供らは聞いてきますが、
「ああ、おまじないだよ」
などと聞き流していました。

怒涛の1日が終わり、いくつ丸が塗られていたか数えます。
10個全部が塗られることは、私の場合、ありませんでした。
多くて、7、8個です。
3、4個なら、いい日だったと思っていました。

究極の手だて?だと思います。
皆さんは、こんな手だてを使うことはないと思いますが、頭のすみにでも入れておいてください。