【おすすめする文章】に「ふさわしい言葉」とは

2019/02/19

2/11、熊本の椿原正和氏の「新学テ国語の授業改善セミナー神奈川講演会」に参加しました。
そこで、椿原正和氏は「全国学力・学習状況調査・国語B問題」の答え方に焦点をしぼって、様々な知見を提示してくださいました。 ぜひ、多くの先生に参加してもらいたいと思える講演会でした。

そこでは、「条件にそう答え方」をあまりに教えていなかったことを、痛切に反省させられました。
例えば、こんな問題です。

昭和30年度全国学力・学習状況調査解説資料 小学校国語
? 調査問題の解説
B 主として活用に関する問題
2 献立を推薦する文章を書く「かみかみあえ」
http://www.nier.go.jp/18chousa/pdf/18kaisetsu_shou_kokugo.pdf

問題
・【紹介する文章】と【保健室の先生の話からわかったこと】から言葉や文を取り上げて書くこと。
・【おすすめする文章】にふさわしい言葉を用いて書くこと。

という「おすすめする文章」を書く問題です。

まず、【紹介する文章】と【保健室の先生の話からわかったこと】の2箇所から引用することが条件です。
これは、わかりやすいですね。

しかし、次がわかりにくいのです。
【おすすめする文章】に「ふさわしい言葉」とは何なのでしょう。

実は、これはそんなに難しいことではなく、「敬体」で書くということです。
正答例と誤答例をみてみましょう。

(正答例)
よくかんで食べるこんだてなので、だ液がたくさん出て、口の中をきれいに保つので、むし歯になりにくいのです。

(誤答例)
よくかんで食べるこんだてである。よくかむため、だ液がたくさん出て、口の中をきれいに保つので、むし歯になりにくい。

(誤答例の解説)
【解答類型3】は,むし歯を防ぐ効果について,必要な内容を取り上げて書いている。し
かし,【おすすめする文章】にふさわしい言葉を用いて書いていない。

しかし、私は「ふさわしい」という条件を意識して、授業をしたことはあまりないです。
あるとすれば、「敬語」くらいです。

「おすすめする文章」にふさわしい
「校長先生との会話」にふさわしい
「ビジネス文書」にふさわしい
「暑中見舞い」にふさわしい
・・・・

このような「条件」「場面」に合わせた文章の「ふさわしさ」を、一つ一つ考えさせ教えていくこと。
それが、「答え方」とともに、理解力の向上につながっていくのだと考えました。

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