危険性が指摘されて、重大な事故が起こることで、運動会や体育祭で行われなくなってきた「組み体操」の事故が、そんなに減っていないことがわかりました。
日本スポーツ振興センター(JSC)によると、災害共済給付医療費支給件数から、30年度も1年間で4千件を超えていたのです。
学校の体育行事で起きた組み体操などの事故で治療を受けた件数は、
26年度が8592件
28年度は5271件
29年度は4725件
そして、
30年度にも4146件(速報値)
でした。
これは、
・まだまだ組み体操が多く行われている
・危険性の指摘を受けて、低くしたのに事故が同じように起こっている
ことを示唆していると思います。
組み体操では、「タワー」「ピラミッド」などの演技で事故が多いのです。
そして、もちろん高くなればなるほど事故の可能性が高くなるのですが、実際は、そんなに高くなくても、負傷者が出ているのです。
平成28年の3月に、スポーツ庁政策課学校体育室から「組体操等による事故の防止について」という文書が出ています。
その中に、
「タワーやピラミッド等の児童生徒が高い位置に上る技、跳んできた児童生徒を受け止める技、一人に多大な負荷のかかる技など、大きな事故につながる可能性がある組体操の技については、確実に安全な状態で実施できるかどうかをしっかりと確認し、できないと判断される場合には実施を見合わせること」
とあるのです。
高さを配慮し、そして、安全な指導法を学んでいかなければ、「運動会の花」と言い張っても、受け入れられません。
産経新聞
http://useful-ep.com/L90494/b300/15871
「組体操等による事故の防止について」
http://useful-ep.com/L90494/b300/25871