見えすぎてしまう「視覚過敏」

発達障害の子に特徴的な知覚過敏には、昨日紹介した「聴覚過敏」のほかに「視覚過敏」があります。
このことについても、教育トークライン10月号で、小嶋悠紀氏がふれています。

「視覚過敏」とは、見えすぎてしまう、見えて気になってしまうのです。

見えて気になってしまうことでは、例えば、黒板に置いてある黒板消しが気になって仕方がないという子がいるのです。
そして、その黒板消しを触りたくて、席を離れてしまいます。
この例は、黒板消しでしたが、他に気になることに、あらゆるものがなるのです。

見えすぎてしまうというのは、例えば、人の頭がたくさんあると気持ち悪くなると、小島先生は紹介しています。
なかなか、この感覚はわかりませんが、多くの頭が見えてしまうことが、ある種、異様な感じに見えるのかもしれません。

では、この「視覚過敏」の子に対して、どのように対策をしたらいいのでしょうか。
もちろん、教室掲示をシンプルにする、見える情報を減らすということがあります。
教室の前面は、できるかぎりシンプルにして、飾りをなくすのです。
学級目標などを飾り立てたものは、前面に貼らないことで、刺激を減らしていきます。
こういう子には、低刺激が原則です。

もう一つの対策は、その子の座席を一番前にして、固定化するということです。
友達の頭が見えないようにします。
朝会でも、同様に一番前にします。
それが、できないなら、集団から離れて、遠くから参加することでもよいと小嶋氏は言っています。

とにかく、聴覚過敏と同じように、何らかの不適応を起こしている場合は、「視覚過敏」を疑ってみてください。

教育トークライン10月号
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