学校の研究の2つのタイプ

昨日、学校における研究と研修の違いについて述べました。
今日は、学校における研究について、少し掘り下げて述べてみます。

私は、学校の研究には、二つのタイプがあると考えました。
一つは、「新しい指導法を開発する」というものです。
そして、もう一つは、「子供ができる・できない原因を明らかにする」というものです。

これは、医学に例えるとわかりやすいので、医学にあてはめてみます。

医学における「研究」とは、まず、新しい治療法・新薬を開発することです。
現在、新型コロナウイルスのワクチンの開発が急ピッチで進められています。このように、病気に対する治療法・新薬を開発することは、医学における研究の重要なテーマです。

そして、これを学校における研究に当てはめると、「新しい指導法を開発する」になるのです。
現在、これまた、急ピッチで行われているオンライン授業やGIGAスクール構想に合致した授業を作り上げるのは、このタイプに当てはまります。

もう一つの医学の研究のタイプは、「この病気の原因をこの細菌だ」など、原因を発見することです。
これまた、新型コロナウイルスに当てはめると、発熱、だるさ、咳、嗅覚障害、味覚障害
などの症状とその後に肺炎を引き起こして重症化するこの病気の原因を突き止めたら、新型コロナウイルスを発見したというものです。

これも、学校の研究にあてはめると「子供ができる・できない原因を明らかにする」「授業がうまくいく・いかない原因を明らかにする」ものです。
跳び箱が跳べない原因を「腕を支点にした体重移動がなされていない」と明らかにするとか、子供がなかなか発表できない原因を「ノートに自分の意見を書かせていない」と明らかにするとか、そういったタイプの研究が、これに当てはまります。

このどちらのタイプの研究も、治療に役立ちますし、子供を教え成長を促すために役立ちます。

まとめます。
学校の研究も、
・「新しい指導法を開発する」という新薬発見型
・「子供ができる・できない原因を明らかにする」「授業がうまくいく・いかない原因を明らかにする」原因発見型
の2つがあるのです。

皆さんの学校の研究は、どちらのタイプでしょうか。