多動という行動の裏にある原因

1年生など、授業中、すぐ席を離れてしまう子っています。
また、そこまで行かないまでも、椅子の下で、足をブランブランさせている子っています。

どちらも、「多動」という症状です。この症状は、ADHDの子に多く出現するのですが、ASDの子にも出現します。

この「多動」にどう対応していくか、教育トークライン2021年8月号に小嶋悠紀氏が書いています。

小嶋氏は、多動という行動の裏にある原因を、的確に捉えることの大切さを強調しています。

まず、「離席」「離室」「走り回る」といった「大きな多動」です。この「大きな多動」は現象はすぐ捉えることができますが、その原因は同じわけではありません。

ADHD、ASDの「衝動性」が原因なのか。
学習が難しいからなのか。
集団行動が難しいからなのか。
その原因の見極めが、ていねんな対応につながっていきます。

次に、足を動かす、椅子をガタガタさせる、鉛筆を常に動かすなどの「小さな多動」です。
この「小さな多動」の多くの原因は、「特性が強く出ている」すなわち、「自己刺激」です。
不安定になった心を安定させるために、自然にやってしまうのです。
その行為自身が刺激となって、落ち着いたり集中したりできます。

ぜひ、「大きな多動」「小さな多動」が見られる場合、その原因を見極めましょう。