読字障害のアセスメント

学習障害の子供の中に、読字障害(ディスレクシア)と呼ばれる困難さを抱える子供がいます。
教師をしているとわかるのですが、この読字障害の子はけっこういるのです。

ただ、この読字障害は学習不足や努力不足と一緒にされがちなので、見過ごされやすいと思われます。
教育トークライン2021年11月号に、「読みの困難性へのアセスメントと対応」というタイトルで書いている小嶋悠紀氏も、「見過ごされやすさ」について述べているのです。

では、見過ごさないために、どんな指標をもっていたらよいのでしょうか。
小嶋氏は、代表的な3点をあげているので、これを知っているだけで判断がつきやすくなると思われます。

1 音読で頻繁につかえる
国語の音読などで頻繁に使える子は、読字障害の場合が多いのです。
特に、何回も同じ箇所を読んでしまったり、出だしを何回も読んだ場合は要注意と小嶋氏は言っています。

2 行が変わるときに読みづらくなる。
改行されている文章を読む時に飛ばしてしまったり、そこで止まってしまったりする子供がいます。そのような子供は読字障害の場合が多いのです。

3 読んでいる時の頭の動きが激しい
文章を読んでいる時に、頭がよく動く子供も要注意です。
眼球運動が追いつかないので、頭も動いてしまっていると小嶋氏は指摘します。
このポイントは、私にとって初めて聞くことでした。眼球の動きの困難さという視点があるのですね。

クラスの子で、なかなか文章が読めないという子がいたら、ぜひ、小嶋氏が示した視点でアセスメントしてみてください。
早く見つけることで、対応を早めることができます。
教育トークライン
https://em-tr271.com/L90494/b300/115001