間接的に指導する

教師が授業で指示しても、なかなかやろうとしない子がいます。「やらなくても平気だろう」という、少し気持ちのタガが外れたような子です。「隙あらば」手を抜きたいというような子です。

こういう子はなかなか手ごわいです。
ただ、こういう子を直接叱ったとして、ただただ反発されてふてくされても困ります。

そんなとき、間接的に指導する事例を、太田政男氏が教育トークライン2021年11月号で紹介しています。
https://em-tr271.com/L90494/b300/115021

こうときはどうするか。
太田氏はこうやります。

「あえて、A君の座っていないエリアに向かって話す。
先生は相談と言ったのに、やっていない人もいました。これはいいことですか。」
多くの子が首を横に振った。」

このようにして、その子に向かって言うのではなく、あらぬ方角の子に話すことで、間接的に指導を入れていきます。

ここで、誰か叱られていると注目しているその子をチラッと見て、話を聞いていることを確認します。
それから、これが大切なのですが、

「やり直すチャンスを与える」

のです。

「相談することは大事なことです。もう一度、先生が「相談」と言うからやってごらん。」

こうして、その子がやり始めたら、褒めていきます。

直接叱ると反発するような場合、ぜひ、このような間接的な働きかけをやってみてください。
けっこう効果的ですよ。