誰でもそうだと思うのですが、特に私たち教師は、子供たちが
「できて当たり前」
「やって当たり前」
と思いがちです。
しかし、これまでもメルマガで何度も言ってきたように、これは、
「当たり前の罠」
です。
当たり前の罠は三つ。
当たり前は当たり前だから、できないと叱られる。
当たり前は当たり前だから、誰も教えてくれない。
当たり前は当たり前だから、できてもほめてくれない。
これは、発達障害でうまくできないことが多い子に、当てはまることです。
ですが、クラス全体が、うまくできないことがあるときも、この「当たり前の罠」にはまらないようにしたいです。
そのことを、秋の教え方セミナーにおいて、佐々木誠氏が指摘して、褒め方を工夫していました。
例えば、靴箱をチェックして、靴を揃えて入れてあるかを見ます。
そして、褒めるのです。
例えば、こんな感じ。
「5年1組の靴箱は、靴がきれいにそろっていて、すばらしいです。こんな後始末ができるなんて、さすがですね。」
ですが、それだけでは足りません。
よい習慣を続けるのは「当たり前」ではないので、さらに褒め続けなくてはいけません。
佐々木氏はこのように褒めます。
「久しぶりに外で遊べる休み時間。それでも、5年1組の靴箱は、いつも通り靴がきれいに揃っていました。」
また、このようにも言います。
「運動会の練習で慌ただしい時期なのに、5年1組の下駄箱は、いつもと全く変わっていませんね。さすが皆さんですね。」
いやいや「いつも通り」のフレーズが効きます。
ぜひ、続けていることは当たり前ではないので、ぜひ褒めていってほしいです。