「弱化」「消去」「嫌子」

子供が運動をしました。
その運動の後、お母さんがその運動のことを褒めました。
すると、子供が運動することは増えました。

このように、行動が増えることを

「強化」

と言い、「褒め言葉」のように、行動を増やす要因になっていることがらを、

「好子」(こうし)

と言いました。

私達にとって、このようによい行動は増やしたいのですが、逆に、悪い行動は減らしたいですね。

子供が運動をしました。(これは、例えば、静かに過ごすべき室内で)
その運動の後、お母さんがその運動のことを叱りました。
すると、子供が運動することは減りました。

このように、行動が減ることを

「弱化」

と言います。
もし、この行動がなくなったら、「弱化」の行き着く先である

「消去」

と言います。

そして、「叱る」のように、行動を減らす(なくす)要因となっていることがらを、

「嫌子」(けんし)

と言うのです。

一般的に考えて、子供が何か悪さをしたら叱りますね。
それは、悪さという行動を「弱化」もしくは「消去」するために、叱るという「嫌子」を使ったのです。

嫌子は叱られるといった積極的なことではなくて、例えば「つまらない」といった消極的なこともあります。

例えば、このような場合。

漫画の本を読む→おもしろい

これでは、「おもしろい」が好子となって、漫画の本をもっと読むでしょう。

でも、

漫画の本を読む→つまらない

だったら、「つまらない」が嫌子となって、漫画の本を読まれることは減るでしょう。

実際の場面では、いろいろな要因が嫌子として考えられます。
何が行動を減らした(なくした)要因なのか、よくよく考えないといけませんね。