場面緘黙という障害をご存知ですか。
言葉では聞いたことがあるけれど、そんな子に会ったことがないという方もいると思います。
DSM-Vの診断基準だと、「選択性緘黙」と言い方をしています。
これは、
「他の状況で話しているにも関わらず、特定の社会的状況において話すことが一貫してできない状態」
を指します。
例えばこんな例です。
・家で、家族とならしゃべります。しかし、学校では全くしゃべりません。
・学校外で友達となら話せます。しかし、学校内では友達ともしゃべりません。
・休み時間には話すのに、授業では全く話さない子もいます。
そして、そもそも、「診断」基準があることでわかるように、
「場面緘黙は不安障害の一種であり、わがままではない」
のです。
しかし、「家では話ができるのだから、学校でもがんばれば話すことができる」と教師は考えがちなのです。
でも、がんばったり、努力したり、根性で治る症状でないことを、教師も、そして、クラスの子も理解していないといけないのです。