「吃音」の人は、どのくらいいるのでしょうか。
国立障害者リハビリテーションセンターのHPによると、
https://em-tr271.com/L90494/b300/121201
「発症率(吃音になる確率)は、幼児期で8%前後」
だと言います。
そして、この8%の幼児は、成長するにつれて、自然に症状がなくなるなどして、最終的に、
「有病率(ある時点で吃音のある人の割合)は、全人口において0.8%前後」
になると言うのです。
0.8%というのは、125人に一人という割合ですから、私の印象では高いと思います。
それで、この「吃音」の原因なのですが、まだはっきりしたことはわかっていないのが実情ですが、何らかの遺伝的要素があることがわかっているのです。 とにかく、保護者の育て方には全く関係はないのです。愛情不足が「吃音」にしてしまったなんてことはありません。
ただ、何らかの遺伝的要素と言っても、「吃音」になりやすい遺伝子をもっている人がすべて「吃音」になるかというと、そうではないのです。 これは、遺伝的に「癌」になりやすい家系でも、「癌」にならない人がいるのと似ています。
私は、「吃音」に、ある特定の遺伝子が関係しているという研究に、少しばかりビックリしました。
遺伝子が、発話という「活動」に関わっているのが、意外な感じがしたのです。
それは、発話は人の意思的な活動でコントロールしているように見えるものなのに、その意思的な活動に遺伝子が悪さをしているなんて、考えもしなかったからです。
とにかく、まだまだ「吃音」の原因は究明されていません。
ということは、まだ、完璧な治療法が確立されていないということなのです。