給食に出た「うずらの卵」による窒息死について

2024/02/29
3/26、福岡県の小学校で、給食を食べていた小学1年生の男の子が、うずらの卵を喉につまらせ、窒息死したという痛ましい事故が起こりました。
配信されたニュース記事では、給食を食べていたその男の子は、突然立ち上がって吐きそうなそぶりをしたと言います。 複数の教師が背中をたたくなどして対応したのですが、ドクターヘリで病院に救急搬送されて、死亡が確認されたのです。
死因は、献立の「みそおでん」に入ったうずらの卵による窒息とのこと。
横浜市の給食にも、うずらの卵が時折登場します。 八宝菜が印象に残っています。
さて、このうずらの卵による窒息は、これまでも起こっていました。 ある確率というか、ある頻度によって、このような事故は起こるわけで、その事故をできる限り起こらないようにする対応が必要なわけです。
すぐ、NHKが、ある小学校の先生による指導を紹介していました。 「よく噛むこと」と「ゆっくり食べること」を子供たち(高学年らしかったです)に語るという指導です。
ですが、こんなのは付け刃です。 教師の手間暇を増やすだけです。
この事故について、小児科医の山中龍宏さんが次のようにコメントしています。 「小学1年生は、まだ歯が生え変わる時期で、歯がない状態で噛み切れず、そのまま喉頭に入り込んでしまうリスクもある。」「のみ込む力も発達していない小学1〜2年生には、卵を切って与えるか、給食に出さないことが重要だ。」
対象となる小学校低学年に対して、よく噛むという指導を徹底するのは、とても嫌な感じになります。そもそも、子供はそんな真面目に教師の話を聞かないです。 おまけに、教師の負担が非常に増えます。
だったら、そんな指導よりも、「環境」を整えることの方がずっと効果的です。 だから、うずらの卵を出さないという判断は、適切だと考えます。
もちろん、うずらの卵を納入する業者もいて、その業者は困ります。 ですから、そこは、見た目が悪く、手間もかかるのですが、「カット」するという対応をとるという判断も、適切だと考えるのです。
現実的には、低学年の分だけ、カットしたうずらの卵を納入するという方法なのかなあ。