インターネット・ゲーム依存の事例1

インターネット・ゲーム障害を防ぐためには、子供たちへの教育が必須だと考えています。 56年生の保健の学習で「薬物乱用」を取り上げるのと同様に、「インターネット・ゲーム障害」を取り上げるのです。
その「薬物乱用」の学習では、薬物依存になったらどのような症状になり、どのような事件やトラブルが起こるのかを、取り上げることがあります。 「脅し」ではないかという意見もありますが、それでも、事実として、そのような事例があることを知ることは、薬物乱用の抑止になると思うのです。
同じように、「インターネット・ゲーム」障害の事例を取り上げて、子供たちの感想と意見を求めるだけで、おそらく、非常な抑止になると思います。
そこで、そんな事例を紹介していきます。 その紹介先は、「ゲーム依存 事例集 (ゲーム依存相談対応マニユアル準拠)」です。 em-tr271.com/L90494/b581/124421
この事例集の冒頭に、こんなただし書きがあります。
事例集は、様々な施設(医療機関、精神保健福祉センター、保健所、民間の相談施設、教育機関)での様々な事例(若年者、成人、発達障害合併事例)の相談対応や治療状況をまとめたものです。 それぞれの事例には、ケースの概要、経過、相談・治療のポイントが記載されています。実際に相談対応する場合、これらの事例に似た問題を抱えていたり、似た経過を辿っているケースに遭遇するでしょう。その際、相談対応のヒントを与えてくれます。また、相談対応に慣れていない場合、ゲーム依存の背景、抱えている問題、改善の方向性やそのプロセスなどを学ぶための良き教材になりますので、活用ください。 なお、それぞれの事例は、プライバシー、個人情報保護の観点から内容の加工や複数の事例の合成などにより、実際のケースが全く同定できないようになっています。
ということで、活用していきます。
「A君 中学2年生」 (主訴)ゲームをし続けて学校に行けない
中1の2学期に、クラスメイトと些細なことで喧嘩になり、手を出してしまった。そのことを相手に責められたり、相手にクラス内で悪口を広められ、学校を休みがちになる。学校は、授業のすすみが早く、少し休むとすぐについていくのが難しくなった。 それまでもゲームは好きだったが、現実逃避するように学校を休んで一日中ゲームをするようになった。その後短期間でランキングが上位にあがり、ゲームに益々のめり込んでいった。徐々に昼夜逆転、食事も一日一食になり、体重が15キロ減った。 また、深夜、ゲームの大会に出ては賞金を稼ぐようになる。 保護者がゲーム機をとりあげると暴言・暴力におよび、次の日には貯めていた賞金で中古のゲーム機を購入してきていた。 両親が医療機関へ受診させた。医療機関で身体的な検査をすると、低栄養が見られ、骨密度がやや低下し、肺年齢が70代まで衰えていた。
この事例を、少し解説しながら、子供に示していくわけです。 いかがでしょうか。 こんなになりたくないという気が、きっと起こると思うのです。