二つ考えさせるのではなく、一つに限定する

「わけをはなそう」という国語の単元があります。光村図書の教科書で、「はなのみち」の次です。
ここでは、「どうしてかというと・・・」の理由の言い方を学ぶことができ、そのフレーズは1年間、様々な場面で活用することができました。

さて、
教科書では、「わたしは・・・です。」「どうしてかというと ・・・からです。」と2文になっています。
ですが、やはり1年生では、2つを同時に考えるのは難しいものです。

教育トークライン2021年6月号で、安江愛氏がひとつだけに限定するやり方を提案しています。
私も、かつて教室でそのようにやっていました。

2つとも考えさせるのではなく、1つは教師の側から提示します。安江氏は「限定する」と言っています。

例えば、… 続きを読む

いじめが増える時期は、6月頃と11月頃

「教育トークライン」2021年6月号で、榎本寛之氏が、道徳の授業に関連して、中野信子氏の著書「ヒトはいじめをやめられない」についてふれていました。

https://em-tr270.com/L90494/b300/113291

それは、「いじめが増える時期」についてです。

中野信子氏によると、 いじめが増える時期は、6月頃と11月頃だと言います。
学校で学級崩壊が増えたり、いじめが発生したりしやすい時期は、6月頃と11月頃だというのです。

この頃に、子供達のトラブルが多発するには様々な原因が考えられるのですが、中野氏は、脳科学の立場から、次のような解釈を提示します。

5月から6月、10月から11月というのは日照時間が変わる時期にあたるので、セロトニンの合成がうまくいきません。
セロトニンの分泌量も減ると、不安が強まります。

そして、そのセロトニンの減少は、次のようなことを招いていきます。… 続きを読む

トレーシングペーパーを使って教科書の図を写させる

理科では、実物を見て「観察」することが重要です。
しかし、例えば、アサガオの花の「実物」を人数分そろえるのが難しいことがあります。いや、そもそも「実物」がないこともあります。 そんなとき、どうするか。
それは、教科書に載っている絵を写させるのです。

教育誌の教育トークライン2021年6月号のグラビアページに、千葉雄二氏がトレーシングペーパーを使って教科書の図を写させる実践を載せています。

観察の技能(観点)がないと、実物を見て写させても、そっくりそのまま写すことはできません。おしべの数を数えたり、がくの数を数えたりしないからです。 ですから、観察の技能(観点)を養うために、教科書の図をトレーシングペーパーを使って、そっくりそのまま写させます。

すると、図自体がきれいで上手な仕上がりになって、子供たちは満足します。
それだけでなく、そっくりそのまま写したことで、子供たちは、自然に数を数えたり、形を把握したりしているのです。

加えて、… 続きを読む