「裸の王様」と「多元的無知」

昨日のメルマガで、トイレットペーパーの買い占め騒ぎについて、「多元的無知」という考え方を紹介しました。

もう少し、この「多元的無知」について、考えてみたいです。

「多元的無知」について調べていると、わかりやすい例として、たびたび出てくるのは「裸の王様」のお話です。

「裸の王様」の物語はご存じですね。

本当は、王様の服は誰にも見えていません。
しかし、「見えない」というと自分が「バカ」と思われることになリます。それに、他の人たちは、すばらしい服だと言っているので、自分も同じように言っておくのです。

そうすると、みんな王様の服が見えているように振る舞い、王様の服を褒め、だれも「王様は裸」とは言えない状態になってしまいます。

これが、「多元的無知」な状態です。

社会心理学では、多元的無知をこう定義しています。

「集団の多くの成員が、自らは集団規範を受け入れていないにもかかわらず、他の成員のほとんどがその規範を受け入れていると信じている状態」… 続きを読む

トイレットペーパーのデマ騒ぎ

まだコロナウイルスによる自粛生活が続いています。
この間、残念なことに、様々なデマが流れました。そして、その中に、トイレットペーパーが不足するというデマがありました。

このデマについて、いろいろな捉え方がされていますが、最近「そういう考え方もあるのか」という考え方を知りました。
「多元的無知」という考え方です。

トイレットペーパーを買いだめした人に対する調査でわかったことです。
それは、買い出した人の9割の人が、トイレットペーパーが不足するという情報がデマだと認識していたのに買ったと、答えたのです。

うーん、確かに。
そういう認識はあると思いました。
私は頑なに、「買わない」と決めていましたが、それでも、ちらりと「買っておいた方がよいかも」と思ったことがあったからです。

でも、これってどんな心理なのでしょうか。… 続きを読む

第2回小学生が選ぶ「こどもの本総選挙」

第2回、小学生が選ぶ「こどもの本総選挙」の投票結果がまとまりました。

「こどもの本総選挙」とは、このような企画です。

全国の小学生を対象に「一番好きな本」を投票してもらう企画です。今一番小学生に支持されている本を発表し、日本中のこどもたちに伝えることで、こどもたちに素敵な「本」との出会い、豊かな読書体験を提供します。 (中略)
「小学生が自分たちでつくるムーブメントのお手伝いをする」ことが第一義ですが、本屋さんや図書館司書の方からもとても喜ばれました。また小学生のこどもを持つ親からも、何を買ってあげていいかの参考になったという声をたくさんいただきました。

「こどもの本総選挙」結果発表
https://kodomonohon-sousenkyo.jp/ranking/

さてさて、注目の投票結果です。

第1位
「おもしろい!進化のふしぎ … 続きを読む