「些細なつらぬき」で方向をとりもどす

昨日、幸田文の短編「些細なつらぬき」を紹介しました。
そして、私がやっていた教室での「些細なつらぬき」とは何だったろうと考えて、次の二つをあげました。

「毎朝、教室に入る時、テンション高く「はい、おはようございます。」と言ってきたこと。」
「子供たちが帰った後、机の整列を確認し、乱れていれば整えたこと。」

幸田文は、「些細なつらぬき」でこのように言っています。

目まぐるしく進む世の中です?
目を?心を奪われることばかりです?
白いふきんなどはあまりに些細ですが?
目をまわした時には?
ふっとこの白をたよりに?方向をとりもどします?… 続きを読む

「些細なつらぬき」

幸田文の短編に「些細なつらぬき」なるものがあると、知りました。
短いので、引用します。
(引用開始)

身辺の?ほんのちょっとしたことでいいんです?
例えば鏡台前を散らかしておくことがないとか?
バカねという言葉は決していわないとか?
そんな些細なことでいいのです?
それを一生かけて守り続ける気になっていただきたいんです?
一つのことを?生涯を通じてつらぬくんです?

つまらないことのようですが?これ?案外強い手ごたえになります?… 続きを読む

「跳び箱が跳べるようになる意味」

「跳び箱」について、インタビューを受けました。「跳び箱が跳べるようになる意味」についてです。

(Q)
跳び箱を跳べない子が跳べるようになるというのは、その子自身にとって、どんな意味があるのでしょうか。

(A)
跳び箱を跳べることのキーワードは「成功体験」です。
「できなかったことができるようになる」「不可能だと思ったことが可能になる」という「成功体験」は非常にインパクトがあります。 一つ「成功体験」を手にすると、体育の鉄棒・水泳等もできるようになりたいと波及しますが、もっと広く学習全般に波及します。
漢字にチャレンジするとか、スピーチが上手になるとか、計算も上手になるとか、波及が期待できます。
さらに考えると、学習だけではなく「生き方」にも関わります。「様々なことにチャレンジして、できるのではないか」と思えるのです。 たかが跳び箱かもしれません。でも、されど跳び箱なのです。… 続きを読む