「些細なつらぬき」

幸田文の短編に「些細なつらぬき」なるものがあると、知りました。
短いので、引用します。
(引用開始)

身辺の?ほんのちょっとしたことでいいんです?
例えば鏡台前を散らかしておくことがないとか?
バカねという言葉は決していわないとか?
そんな些細なことでいいのです?
それを一生かけて守り続ける気になっていただきたいんです?
一つのことを?生涯を通じてつらぬくんです?

つまらないことのようですが?これ?案外強い手ごたえになります?
些細なことでも一生かけてやりとげるのは相当な心掛けがいります?
私に一つだけ?守り続けている事があります?
それはふきんをきたなくしておかないことです?14、5歳のときからです?

たかがふきん一つです?
でも私はこれ一つを心掛けたおかげで?
どんなに自分自身を理解したか?まず第一が自慢です?
不潔なふきんの人を軽蔑し?みくびる?その反面?
もっと白いふきんに出あえば狼狽し?業をにやす?
人のそしりにあってやっと知る数々の自分の性癖でした?
でも ―― でもとうとう今まで?続けてきたのです?

目まぐるしく進む世の中です?
目を?心を奪われることばかりです?
白いふきんなどはあまりに些細ですが?
目をまわした時には?
ふっとこの白をたよりに?方向をとりもどします?

(引用終了)

些細であるが、
・自分の基準となるもの
・自分を支えているもの
・ぶれないもの

それが、「白いふきん」でしょう。

私にとって、教室での「些細なつらぬき」とは何だったのでしょうか。

毎朝、教室に入る時、テンション高く「はい、おはようございます。」と言ってきたこと。

子供たちが帰った後、机の整列を確認し、乱れていれば整えたこと。

そんなことが浮かんできます。
皆さんの教室での「些細なつらぬき」は何でしょうか。