アッシュの「同調行動」実験

多くの人は行列を見ると、長いから時間がかかりそうだと思う一方で、たくさんの人が並んでいるこの行列の先には、きっとおいしい店があるのだと考えます。 そして、ついつい並んでしまう人も出てくるのです。

人は他の人と同じことをすると、妙な安心感に包まれます。
これを「同調行動」と言います。

「同調行動」に関する有名な実験に、心理学者アッシュの実験があります。
基準となる棒を見せて、同じ長さの棒を3本の中から選ぶ実験です。

画像を見てください。同じ長さはどれでしょうか。
すぐにわかるように、答えはBです。実験でもみんながBと答えました。

ところが、アッシュは違うやり方でも実験をしたのです。
8人の実験参加者に同じ部屋に入ってもらい、同じ質問をします。… 続きを読む

「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」

アメリカのコラムニストであるデイビット・ブルックスは、人間の美徳を「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」の2つに分けました。 さて、「履歴書向きの美徳」と「追悼文向きの美徳」とはどのような美徳なのでしょう。

「履歴書向きの美徳」とは、出身大学、職業、会社経歴、職歴、昇進、資格、表彰、資産・・・といった外面的な成功を示すものです。 一方、
「追悼文向きの美徳」とは、例えば、人に親切だったか、誠実だったか、正直だったか、そして、勇気があったか・・・といった内面的な美点を示すものです。

私たちは、ともすれば、外面的な成功や将来のことを考えるのに一生懸命です。仕事で目標を達成したい、もっと権限のある立場・役職に就きたい、もっとたくさんお金がほしい、大きな家に住みたい、車がほしい・・・。 ですから、「履歴書向きの美徳」については、私があれこれ言う必要はないと思います。
おそらく、いつもそのことを考えているのでしょうから。

しかし、「追悼文向きの美徳」についてはどうでしょうか。
おそらく、あまり考えたことはないと思います。… 続きを読む

捜していた書類は、必要がなくなった頃見つかる

マーフィーの法則をご存知ですか。
「失敗する可能性のあるものは、失敗する」というものです。
何だかいやな予感がしますね。

このマーフィーの法則から、様々なバリエーションの法則が生まれました。
一番有名なのが、

「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」

というものです。
これ、よーくわかります。
あってほしくない方向にものごとは動くのです。

私にも、… 続きを読む