否定語の指示を行動に変換する

行動分析では、

「静かにしていることは、死人にはできる」

から、「行動」とは捉えません。

同様に、

「しゃべらないことも、死人にはできる」
「立ち歩かないことも、死人にはできる」

ので、行動とは捉えません。

否定語で指示を出しても、うまくいかないのは、それは死人にもできる「行動ではないこと=状態」だからなのです。
「何々してはいけない」と言うだけでは、何をすればよいのか具体的に分かりません。

これをうまくいくようにするためには、「〜〜をする」という行動の形で「明示」する必要があるのです。… 続きを読む

「行動とは死人にはできなこと」

今日は、行動分析の応用編というか、留意点についてです。

教室で、授業中、騒がしい子がいたとします。
こういう子には、正直、静かにしていてもらいたいですね。

で、「静かにしている」ことを、「強化」したいと考えます。
それで、静かにしていた後に、褒め言葉という「好子」をその子に与えます。
では、それから以後、静かにしているでしょうか。

K氏は、この目論見は失敗しがちだと言います。
それは、行動分析では、静かにしていることは行動ではないとされるからです。

静かにしていることは「状態」であって、「行動」ではありません。
行動分析は、状態ではなく行動を取り扱います。… 続きを読む

「弱化」「消去」「嫌子」

子供が運動をしました。
その運動の後、お母さんがその運動のことを褒めました。
すると、子供が運動することは増えました。

このように、行動が増えることを

「強化」

と言い、「褒め言葉」のように、行動を増やす要因になっていることがらを、

「好子」(こうし)

と言いました。

私達にとって、このようによい行動は増やしたいのですが、逆に、悪い行動は減らしたいですね。

子供が運動をしました。(これは、例えば、静かに過ごすべき室内で)… 続きを読む