読字障害のアセスメント

学習障害の子供の中に、読字障害(ディスレクシア)と呼ばれる困難さを抱える子供がいます。
教師をしているとわかるのですが、この読字障害の子はけっこういるのです。

ただ、この読字障害は学習不足や努力不足と一緒にされがちなので、見過ごされやすいと思われます。
教育トークライン2021年11月号に、「読みの困難性へのアセスメントと対応」というタイトルで書いている小嶋悠紀氏も、「見過ごされやすさ」について述べているのです。

では、見過ごさないために、どんな指標をもっていたらよいのでしょうか。
小嶋氏は、代表的な3点をあげているので、これを知っているだけで判断がつきやすくなると思われます。

1 音読で頻繁につかえる
国語の音読などで頻繁に使える子は、読字障害の場合が多いのです。
特に、何回も同じ箇所を読んでしまったり、出だしを何回も読んだ場合は要注意と小嶋氏は言っています。… 続きを読む

「上澄み指名」だけはやめよう

教室でよく見られる光景に、教師が問い、それに子供が挙手して答えるというものがあります。

しかし、教師の問いに挙手して答えるのは、勉強のできる優等生や活発な子ばかりなのです。

このことを、先日授業名人として紹介した野口芳宏氏は、

「上澄み指名」

と呼んでいると、教育トークライン2021年11月号で、星野優子氏が紹介しています。
勉?のできる優等生や活発な子という「上澄み」ばかり相手にして、勉?の苦手な子やおとなしい子は置いてきぼりにしていると、「上澄み」という言葉で野口氏は指摘しているのです。

結局、挙手だけに頼るとそのような、優等生中心の授業になってしまいます。
私は、挙手による発言だけでなく、機械的な列指名もかなりの頻度で行っていました。

そんな列指名のメリットを、星野氏は、次のようにあげています。

・挙手をしない生徒にも応える機会を作ることができる。… 続きを読む

「お隣さんと相談」で自信をつけさせる

授業で教師が発問します。
しかし、その発問直後に子供たちに意見を求めても、簡単な発問でなければ、クラスの多くの子から意見・答えが返ってきません。

・自分の意見をまとめる時間を確保する。
・ノートに自分の意見を書いて固定する。

ことが必須だと考えています。

ですが、それだけでは、まだまだ自信がもてない子がいるのです。
そのために、ノートに書かれた意見を教師が見て、「それでいい」「すばらしい考えだ」「的確な意見だ」などと声をかけて、発表する自信をつけさせることもやります。

とはいえ、いつもいつも、同じでは授業がワンパターンになります。

そんなとき、活用するのが、

「お隣さんと相談」… 続きを読む