環境を整えることは家庭の力がほとんど

このところ睡眠や運動の科学的な文献を調べていて、その脳に対する影響の大きさに衝撃を受けているところです。

そして、それらの科学的な知見は、主に大人に対する影響なのですが、子供に対する影響のことを考えたら、大人に対する影響の2倍も3倍もパワーがあると思います。 もちろん、良い影響も悪い影響も2倍、3倍になるわけです。

有名なこんな教育プログラム実験があります。
それは、ご存知の方も多いと思いますが「ペリー教育プログラム」です。

これは、アメリカのペリー幼稚園において、就学前教育プログラム(週5日1.5時間の学習を2年間、)を実施したところ、プログラムを受けた子は受けていない子に比べて、幼児教育を受けた結果、成人後の雇用や経済状況が安定し、生涯に渡って所得の向上が見られ、犯罪率も低くなるなど、人生がよりよくなったのです。

このペリー教育プログラムで忘れてならないのは、子供への教育だけでなく、保護者への教育(週2.5時間の家庭訪問)を行ったことです。 そこでは、子供に対してよい環境を整えること、よい働きかけをすることについての保護者への支援と講義を行いました。
この効果も、人生をよりよくすることにつながりました。

このように、子供の成長にとって、環境を整えることはとても重要なのです。… 続きを読む

「そんな質問はないだろう」

今日のメルマガの話題は、少しばかり愚痴っぽいものになります。
それは、セミナーに参加した時に出合った「そんな質問はないだろう」という質問です。

セミナーでは、講師の説明がいったん終わると、時間がある限り、参加者との質疑応答が行われることが多いと思います。

ですが、この質疑応答の際に、生産性がないと言うか、意味がないと言うか、そんな質問をする人がいます。

どんな人かと言うと、まず一つ目のタイプの人は、セミナーの中ですでに講師が言っていることなのに、それをわざわざ質問する人です。 「それ、さっき言ったよね」と突っ込みたくなります。

二つ目のタイプの人は、大きな枠組みで聞く人です。「それは、答えようがないでしょ」と思います。
例えば、幸せになるにはどうしたらいいでしょうか。お金持ちになるにはどうしたらいいでしょうか。です。
質問は、ある程度具体的になっていなければ、問題解決をしたり、さらに深く考えたりすることの材料にはなりません。

三つ目のタイプの人は、「教えてクレクレ君」タイプです。これは、あまりにも個別・具体的な質問をする人です。… 続きを読む

夏時間になると心臓発作が増える

睡眠の重要性について、レベルアップマガジンにまとめて書き上げました。
ただ、そこで取り上げることができなかった衝撃的な事実があります。
それは、夏時間と心臓発作の関係なのです。

日本では行われていませんが、北半球の多くの国で夏時間が設定されています。
3月になると、夏時間に切り替わるのです。
そうするとほとんどの人が、睡眠時間を減らすのです。

「睡眠こそ最強の解決策である」(マシュー・ウォーカー)には、こう書いてあります。

「北半球では3月の夏時間に切り替わる日がやってくると、ほとんどの人が1時間睡眠を失うことになる。
病院の日誌を大量に集めて表にまとめれば(研究者は実際にそれを行った)夏時間に切り替わった日に、心臓発作が激増していることに気づくだろう。」

これを知って、「えっ」と思いました。… 続きを読む