お正月に声をかけられた

お正月の3日、近所のコンビニの前で
「あっ、渡辺さん。」
と声をかけられました。
「Fの母です。お久しぶりです。」
と笑顔を見せたのは、Mさんというお母さんで、2年前、不登校になった娘さんと一緒に、我が家を訪れていた方でした。

その娘さんのFちゃんは、1年生の3学期に学校に行きたがらなくなり、2年生になってからも全く学校に行きませんでした。
その5月頃、たまたま、私が通っていた大学のジムに、Mさんが受付として働いていて、学校に行かないFちゃんも一緒にいて、不審に思った私が声をかけたのです。

それから10月頃まで、2週間に1回位、Fちゃんとお母さんが私の家に来て、図工をやったり、プログラミングをやったり、なわとびをやったり、ゲームをやったりしました。 要するに、私は、遊び相手をしていたのです。

それが、Fちゃんが放課後の学童保育に行くようになり、だんだん学校にも行けるようになって、私の家に来ることはありませんでした。… 続きを読む

否定語の指示を行動に変換する

行動分析では、

「静かにしていることは、死人にはできる」

から、「行動」とは捉えません。

同様に、

「しゃべらないことも、死人にはできる」
「立ち歩かないことも、死人にはできる」

ので、行動とは捉えません。

否定語で指示を出しても、うまくいかないのは、それは死人にもできる「行動ではないこと=状態」だからなのです。
「何々してはいけない」と言うだけでは、何をすればよいのか具体的に分かりません。

これをうまくいくようにするためには、「〜〜をする」という行動の形で「明示」する必要があるのです。… 続きを読む

「行動とは死人にはできなこと」

今日は、行動分析の応用編というか、留意点についてです。

教室で、授業中、騒がしい子がいたとします。
こういう子には、正直、静かにしていてもらいたいですね。

で、「静かにしている」ことを、「強化」したいと考えます。
それで、静かにしていた後に、褒め言葉という「好子」をその子に与えます。
では、それから以後、静かにしているでしょうか。

K氏は、この目論見は失敗しがちだと言います。
それは、行動分析では、静かにしていることは行動ではないとされるからです。

静かにしていることは「状態」であって、「行動」ではありません。
行動分析は、状態ではなく行動を取り扱います。… 続きを読む