語りを入れる

教育サークルの冊子に、クラス担任2回目の先生が、「二度目の学級担任としての学び」を書いています。
その一つが「語りを入れること」です。

「さまざま語りをすることを覚えた。セミナーや本で教えていただいた語りを、未熟ながらも実践した。」
「子どもたちは、こうした話を聞き、考えを広げたり、大人に対する尊敬のようなものを多少なりとも感じたりするのではないだろうか。」

知識とは違う「知恵」のようなものをもっている大人=先生という図式です。
子供たちは、授業ではない「語り」(の話)が大好きです。

それは、教訓だったり、マナーだったり、世間の渡り方だったり、人間関係のヒントだったり、行事・イベントの意味づけだったり・・・、普段、「当たり前」として行っていることを、違う角度から照らして、新しい意義を与えてくれます。

この先生は、「語り」の重要性に気づき、学校での行動の意味を子供に語っていきます。
・あいさつの大切さ
・靴箱をそろえる意味… 続きを読む

「些細なつらぬき」で方向をとりもどす

昨日、幸田文の短編「些細なつらぬき」を紹介しました。
そして、私がやっていた教室での「些細なつらぬき」とは何だったろうと考えて、次の二つをあげました。

「毎朝、教室に入る時、テンション高く「はい、おはようございます。」と言ってきたこと。」
「子供たちが帰った後、机の整列を確認し、乱れていれば整えたこと。」

幸田文は、「些細なつらぬき」でこのように言っています。

目まぐるしく進む世の中です?
目を?心を奪われることばかりです?
白いふきんなどはあまりに些細ですが?
目をまわした時には?
ふっとこの白をたよりに?方向をとりもどします?… 続きを読む

「些細なつらぬき」

幸田文の短編に「些細なつらぬき」なるものがあると、知りました。
短いので、引用します。
(引用開始)

身辺の?ほんのちょっとしたことでいいんです?
例えば鏡台前を散らかしておくことがないとか?
バカねという言葉は決していわないとか?
そんな些細なことでいいのです?
それを一生かけて守り続ける気になっていただきたいんです?
一つのことを?生涯を通じてつらぬくんです?

つまらないことのようですが?これ?案外強い手ごたえになります?… 続きを読む